第3回 メディアチームのPyCon JP 2016¶
はじめに¶
PyCon JP 2016 メディアチーム副座長の吉田です。 メディアチームはメディアスポンサー関連とWebシステムを主なタスクとして活動しました。 Webシステムについては 開催前レポート でご紹介しているので、ぜひご覧ください。
開催後レポートでは、サブタスクとして実施した「iOS/Androidガイドアプリ作り」、「友達作ろう!」企画、「撮影」などについてご紹介します。
iOSガイドアプリ¶
こんにちは!メディアチームの牟田裕太郎です。
PyCon JP 2016からスタッフ参加で、今年はメインでiOSアプリ開発を担当しました。 みなさま使って頂けましたでしょうか?
私のパートでは、モバイルガイドアプリ作成の経緯と実際の開発についてやiOSアプリエンジニアがPyCon JPスタッフをやってみた経験についてご紹介します。 すでに 2日目のLT や 私個人のブログエントリー で一部ご紹介していますが、ここではさらに詳しくお伝えしたいと思います。
モバイルアプリ作成の経緯¶
モバイルアプリ作成のきっかけは、 私のなにげないツイート に座長の鈴木たかのりさんが反応したことでした。 上記ツイートの通り、以前はGuideBookという外部サービスを使っていましたが、せっかくなので初のネイティブアプリ内製をしてみようということになりました。 正直な所、今年はトライアルという気持ちで始まりましたが、想定よりも多くの方に使って頂けたようです。 きちんとリリースして多くの方の元に届いたことを嬉しく思うと共に、別領域(Pythonがメインの開発言語じゃない)の人にもチャレンジできる空気感があることは非常にありがたいことでした。
iOSアプリ作成の進め方¶
iOSアプリ本体の開発はGitHubの pyconjp/pyconjp-ios で行っており、APIは pyconjp/pyconjp-website に内包されています。 今年は私1人の開発でしたが、基本的にPull Request形式としました。 PyCon JPのJIRAだとスタッフ外から見ることができなくなってしまうため、タスク管理はGitHubのissueを使用しましたが、来年はGitHub projectsを採用しようかと思っています。 ライブラリは 通信 と MobileDB のみ使用し、できる限り自分で作成しました。 どんな機能を提供するべきかの要件定義に時間がかかってしまったため、トークにフォーカスを絞った作りになりましたが、特にブックマーク機能は好評頂けていたようです。 また、デザイン担当のスタッフはロゴやTシャツ、パンフレット、Webとタスクを多く抱えていたので、大枠はAndroidのエンジニアと私とで決め、色の調整や画像の作成のみお願いすることとしました。 できるだけiOS Human Interface Guidelineに則った作りを意識しましたが、デザイン力は今後の課題です...
その他の反省として、
- トーク以外のKeynoteなどがタイムテーブルで見れなかったこと
- WebViewに頼る部分が多かったこと
- Androidアプリと連携が取れなかったこと
などがあります。
他にもアンケートや直接お話した方からも多くのフィードバックや要望を頂き、自分自身もやりたかったことの30%程度しか達成できていないので、継続的に開発を続けていこうと思っています。 (v1.0.0リリース当時はSwift2.2でしたが、現在のdevelopブランチはSwift3.0にバージョンアップ済みです。)
iOSアプリエンジニアの私とPyCon JP¶
私の本業はiOS/Swiftのエンジニアですが、初めてApple Developer ProgramのOrganization登録を経験できたり、このアプリの開発が始まった当初はまだSwiftに触り始めたばかりだったため、本業にも還元することができたりと、カンファレンスの運営以外にもプラスの経験となりました。
私自身、普段はほとんどPythonを触れる機会がなく、Pythonコミュニティはアウェイでした。 しかし、PyCon JP 2015に参加した際、Pythonコミュニティに関わっている方々の温かみを感じ、2016のスタッフに飛び込んでみました。 Python初心者ながらも、iOSエンジニアとしてPythonコミュニティに貢献できたなら、非常に嬉しいです! Pythonistaのみなさんも、自分の本領域以外のコミュニティにも、Pythonistaとして力になれることがあると思います。 ぜひ参加してみては如何でしょうか? 来年はもう少しPythonを触りつつも、iOSアプリ開発は続けようと思っていますので、ご期待ください!!!
Androidガイドアプリ¶
メディアチームでAndroidアプリ開発を実施した陶山嶺です。
開発のきっかけなどは前セクションですでに紹介していますので、このセクションではAndroidアプリにフォーカスした内容をお届けします。
ちなみにAndroidアプリのソースコードは pyconjp/pyconjp-android に置いています。
デザインについて¶
今回のアプリはPyCon JPとしては初めてスクラッチで開発するアプリだったので、デザインについてはかなりこだわりました。
4月に行なったスタッフ合宿で、デザイン担当のスタッフと認識合わせを行い、ロゴで使っている色からアプリのキーカラーとアクセントカラーを決めました。 その時、今年のテーマだった「Everyone’s different, all are wonderful.」に沿って、ロゴで利用している他の色も積極的に使っていくことにしました。
そして、実際にリリースしたアプリがこちら。
合宿からスタートしたAndroidアプリ開発ですが、その後はSlackにキャプチャを貼ったり、 DeployGate でスタッフにβ版を配信したりと、デザイン担当のスタッフや他のメンバーにアドバイスをもらいながら開発を進めました。 みんなにレビューをしてもらい、試行錯誤を重ねて作ったのでなかなかいいデキになったかなと思っています。
当日のフィードバック¶
嬉しいことにカンファレンス当日に、「Androidアプリを作った方と話がしたいです」とスタッフに声をかけてくれた参加者がいたので、 Twitterで連絡を取り合って、クロージング後に少しお話をさせていただきました。
アプリに関して、褒めていただいたり、こういった機能があればもっと良くなると思います、など多くの意見を 直接 聞けたのが非常に嬉しかったです。 (その方は、後日リポジトリにIssue <https://github.com/pyconjp/pyconjp-android/issues>`_ もあげてくれました!)
アプリへのフィードバックはこのほかにもランチやパーティー、Twitter、アンケートなどでたくさんいただきました。 来年のPyCon JP 2017ではみなさんのフィードバックを元に、もっと完成度の高いガイドアプリを目指していきますのでぜひ期待していてください!
撮影について¶
メディアチームで撮影を担当した小松です。 昨年のPyCon JPでは小松・臼井の両名で撮影を担当しましたが 、今年も同じコンビで撮影を実施しました。
今年は臼井がフラッシュ、小松がキャプチャーレンズと各々新しいアイテムを持ち込みました。 標準レンズと望遠の2本を切り替えて撮影していたのですが、今年はキャプチャーレンズのおかげで切り替えが楽になりました。
スポンサーブースが撮影的に若干暗かったのですが、臼井のフラッシュはかなり威力を発揮していました。
毎年、PyCon JP では参加者の集合写真を撮っているのですが、今年の集合場所は奥行きのある場所になったため異例の縦撮り写真になりました。この写真が SNS などで共有されていたのを見たとき、縦写真はスマホ向きで良いなと思いましたが、その後各所で使用されているのを見て、やはりWeb のパーツとしては横の方が使いやすいと実感しました。
皆さんに手を挙げてもらったのは非常に良い写真になったなと思います。
今年は少しずつでも Flickr にあげていこうと思い、会場で写真を撮っては選定を行ってアップロードを行っていましたが、撮る量に対して間に合わず昨年同様スプリントで写真選定thonを行いました。 PyCon JP 2017 ではこの辺りを計画的に行えるようにしたいと思ってます。
それから、PyCon JP で撮影した写真のライセンスは「 CC-BY を基本とし、本人が写っている物をアイコン等に使用することが自由にできるようにする。」と一般社団法人 PyCon JP で定められています。
このライセンスで公開されている写真は被写体となっている方が自分のBlogや、SNSのプロフィール等に使用することは全く問題ありません。私たちが撮影した写真をぜひ活用してください! PyCon JP | Flickr から自分の写真を探してみてください。
多くの方を撮影していますが、全員はカバーし切れてないかもしれません。来年もまた撮影がんばりますので、ぜひ参加してください! そしてスピーカーの写真は必ず何枚も撮影しますので、スピーカーになってみるのも良いかも?皆さんからのプロポーザルのご応募、お待ちしています!
「友達作ろう!」企画¶
PyCon JP 2016では新企画として「友達作ろう!」という試みを実施しました。 端的に言うと、「ランチやパーティーで一人ぼっちになっている参加者同士を繋げて、Pythonistaの輪を広げてもらおう」という企画です。
そもそも事の発端はSlackで「PyCon JP 2016の特色」について話し合っている時に出た話題からでした。
…ということで、ぼっちPythonistaを救うべく、私たちは話し合いを重ね企画を練っていきました。
そして当日、「友達作ろう!」企画はランチ編とパーティー編に別れて実施されることになったのです。
「友達作ろう!」ランチ編¶
メディアチームWeb担当の橋本です。
さて、自分の何気ないSlack上の会話で始まった本企画。 本当に思いつきと勢いからだったため、何かもかも手探り状態でした。
企画最初の『ランチ』編、こちらはランチの時間に食堂の隅で、 お喋りしたい人同士が集まって喋ってもらおう、スタッフはあくまでホスト役に徹しようとスタッフ間では話し合っていました。
ランチは後述のパーティとは違い、事前に大きくアナウンスなどを行いませんでした。 理由の一つとしては、ランチはパーティと違い、次にまだセッションがあるため、長く時間を割く事ができないこと。 その為、もし大人数来た場合、まだ知見のない状態では混乱が起きてしまうかもしれないというのが理由でした。
こっそり行われた最初の「友達作ろう!」はそれでも数人の方にお越しいただけました。 スタッフの方も手探りで、交代をはさみつつ進行しました。 個人的には悪くはない感触で、この企画自体には需要があると思いました。
ランチは来年、コミュニティブースなどと連動できると、より盛り上がる企画になるのではと予感しつつ、 大体的にアナウンスをして行われるパーティーへ企画はバトンタッチしていきます。
「友達作ろう!」パーティー編¶
こんにちは!広報・メディアスポンサー担当の山口です。 私からは「友達作ろう!パーティー編」についてお伝えします。
パーティー編は、カンファレンス1日目のパーティーが始まってすぐに行われました。 会場の一部を借り、お互い面識のない参加者同士で交流を深めようという企画です。
会場の隅で行なっていたこともあり、初めはひっそりとした滑り出しでした。 しかし、有志スタッフが話を盛り上げたり、パーティー参加者にお声がけをしているうちに、「友達作ろう!」への参加者はどんどん増えていきました。 最後にはPythonistaの輪がいくつもでき、みなさんPython話に花が咲いていたようです。 また、今回は特別ゲストとしてカンファレンス登壇者数名にもご参加いただいたので、カンファレンスでの発表内容や登壇の際の裏話など、より突っ込んだ話ができたのではないでしょうか。
今回が初めての試みということもあり、色々と不手際もあったかと思いますが、 Twitterを見ると喜んでいただけた方も大勢いらっしゃったようで、とても良かったです。 「友達作ろう!」企画にご参加いただいた方々、大変ありがとうございました!
最後に¶
メディアチームおよび全体のMTGやslackはとても活発で、スタッフ間で話していく中で、多くのアイデアが出ました。
また、お互い忙しいときは助け合うなど非常に良い関係の中でスタッフをすることができました。
その中からiOS/Androidガイドアプリ作り、「友達作ろう!」企画などをスタッフでやろうという事になり メディアチーム主体で無事実施する事ができました。
当日のイベントだけでなく、その準備も非常に面白く良い経験になりました。
参加者アンケート等でも好評いただき、他のイベントでも参考にしたいというフィードバックを頂くなど、 メディアチームおよびPyCon JPスタッフの活動がPyCon JPに良い影響を与えられたのではと思っています。